ロケットナウや出前館の「送料無料」は本当にお得?それとも罠?デリバリーの仕組みと「朝三暮四」を考える

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目次

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1.はじめに:フードデリバリーサービスの無料化は本当にお得なのか?

2026年3月4日にWoltが日本市場から撤退した直後、同じくフードデリバリー大手である出前館が3月1日より送料無料キャンペーンを開始しました。

これは、2025年1月に日本上陸したロケットナウの「送料無料・サービス料無料」戦略を意識したものとみられます。

さて、これにより「送料無料でお得になった!」と単純に喜べるのでしょうか?

実は、この「無料」の裏側で、デリバリーを利用しない店舗利用者がコストを肩代わりさせられている可能性があるとしたらどうでしょうか?

私がこのニュースを聞いてまず浮かんだ言葉は「朝三暮四」でした。

お得に見せかけたユーザーへの不利益化を私は懸念しています。

最近、フードデリバリーでは「送料無料」という言葉をよく見かけるようになりました。

しかし本当に送料は消えているのでしょうか。

この記事では、

・フードデリバリーの送料無料の仕組み

・誰がコストを負担している可能性があるのか

・なぜ私は「朝三暮四」を思い出したのか

という視点から、このニュースを考えてみたいと思います。

※以降の画像の一部は出前館公式HPより引用させていただきます。

2.朝三暮四とは?意味と由来を簡単に解説

朝三暮四イメージ画像

概要

「朝三暮四(ちょうさんぼし)」とは、目先の利益や表面的な違いにとらわれて、結局は同じ結果であることに気づかないこと、または言葉巧みに人をだますことを意味する四字熟語です。

由来

中国の古典『列子』にある寓話が由来です。

物語

昔、中国の「狙公(そこう)」という猿使いが、猿たちにエサのトチの実を「朝に3つ、夕方に4つやる」と言ったところ、猿たちは少ないと怒りました。

変化

そこで「朝に4つ、夕方に3つやる」と言い換えたところ、猿たちは合計が同じ「7つ」であることに気づかず、朝に増えたことを喜んで納得しました。

意味の広がり

・目先の違いに惑わされる:結局は同じなのに、提示のされ方だけで判断が変わってしまう愚かさを指します。

・人をだます:巧みな言葉で相手を丸め込み、実質的な不利益を隠す行為を指します。

・目先の違いに惑わされる例:送料無料の宣伝で「得した!」と感じるが、全体コストが変わらないケース。

・巧みな言葉の落とし穴:サービス提供者が負担を隠す仕組み。

「朝に4つ、夕方に3つ」――。合計は同じなのに見せ方を変えるだけで納得してしまう猿たち。

今の私たちは、デリバリー各社の「送料無料」という見せ方に踊らされていないと言えるでしょうか。

3.フードデリバリー「送料無料」の仕組み:コストは誰が負担するのか

出前館2026年3月1日より送料無料イメージ(出前館公式HPより引用) さて、話をフードデリバリーの送料無料に戻しましょう。

生存を模索している私が痛感していますが、「人のあらゆる行動にはコストを要します」。

勝手に送料は消滅したりしません。

では送料どこに行ったのでしょうか?誰がどのような形で負担するのでしょう?

①サービス料への吸収統合

出前館新料金体系イメージ2026年3月1日(出前館公式HPより引用) 一つは企業努力による「サービス料への(吸収)統合」です。

これであれば何も言うことはありません。

逆に今までが、ぼったくってたんじゃないですか?という疑念は湧きますが。

項目 出前館(送料無料対象店舗・2026年3月以降) ロケットナウ(2026年3月現在)
商品代金 お店価格(イートイン・テイクアウト同等) お店価格(店頭同等)
送料 無料(対象店舗限定・出前館負担、終了未定) 無料(常時)
サービス料 あり(商品代金に応じた変動制) 無料
現金支払い手数料 110円(発生する場合) なし
最低注文金額 基本なし(店舗による場合あり) なし(1品から可)
対象エリア 全国47都道府県(対象店舗10,000超) 主要都市圏(東京・大阪・神奈川など、拡大中)
主な負担吸収先 サービス料+出前館負担(送料) 販売手数料中心

※表は左右にスクロールできます

・出前館: 送料を無料にする代わりに、サービス料で調整する「吸収型」。

・ロケットナウ: サービス料も無料だが、飲食店側の手数料で維持する「加盟店負担型」。

どちらも「送料」という名前が消えただけで、コストの総量は変わっていません。

②飲食店への負担押し付け

問題はこれです。

フードデリバリー側が、送料コストを飲食店側に押し付ける形です。

もちろん、それほどあからさまにはやらないでしょうが、デリバリー側と飲食店側で送料を相互負担という形に持っていくのではないかと懸念しています。

③デリバリーを利用しない人への負担増

最も懸念されるのは、外食料金全体への波及です。出前館やロケットナウの送料無料が、飲食店のマージン圧縮を招き、結果として店舗価格の上昇を招く可能性があります。

今回の出前館やロケットナウの送料無料も、同じ視点で考えてみる必要があります。

・外食とデリバリー時の料金は同じ

・実質的に外で食べる人が送料を負担する形になる

・さらには飲食店の利益確保のため、料理の質の低下も考えうる

なぜ私がこのような事態を懸念するかというと、クレジットカード決済では実際に起きていることだからです。

④クレジットカード決済の手数料は誰が負担している?

クレジットカードは非常に便利ですが、店側はクレジットカード会社に数%の手数料を払っています。

ではその手数料をクレジットカードユーザーが負担しているかというとそうではありません。

すべての商品に乗せている以上、現金ユーザーが一方的に負担している構造です。

⑤私はダブスタなのか?

私は、

・フードデリバリーの送料無料による外食値上げは許せない

・クレジットカードの手数料の全員負担は許容している

果たしてこれはダブルスタンダード(二重基準、不公平な判断)なのでしょうか?

現金の管理コストなど様々な点からキャッシュレス化は現代の大きな潮流です。

一方で、デリバリーという追加オプションを外食利用者が負担するという構造には賛同できません。

それとも外食利用者は「出来立てを食べられるのだから(送料負担を)許容すべきだ」とでもいうのでしょうか。

キャッシュレスは社会全体の効率化に寄与しますが、デリバリーの「追加オプション」を外食利用者が負担する構造は、公平性を欠く恐れがあると考えています。

4.類似の事例から見えるリスクの高い構造

もちろん、上記の送料無料から外食料金の値上げは、私の懸念する一つの可能性に過ぎません。

しかし、「聞こえのいい言葉で、理解不足の人が損をする仕組み」というのは世の中に数多く存在します。

例えば次のような仕組みです。

・リボ払い

毎月の支払い額が少なく見える一方、実際には高い金利がかかる仕組みです。

・残価設定ローン(残クレ)

月額が安く見える代わりに、契約満了時に車を返却するか追加費用を払う必要があります。

・高配当をうたう投資商品や保険など

仕組みが複雑で、リスクが十分理解されないまま販売されるケースがあります。

いずれも共通しているのは「最初はお得に見える」という点です。

5.おわりに:最後は価値に見合った価格なのかという問い

送料無料に喜ぶユーザーは「猿」扱い?出前館とロケットナウの新戦略に感じる「朝三暮四」の危うさアイキャッチ画像

①耳に心地よい言葉への警戒

サービスにせよ、政治家の発言にせよ、「耳に心地よい言葉」には警戒する必要があります。

何かを無償で得たと思っていたら、それ以上のものを失っていた、奪われていたという事例は、歴史上において、枚挙にいとまがありません。

これって「朝三暮四では?」という疑問を持ちたいものです。

②価格と価値を考える

一方で、過剰に思い悩み疑うこともまた「思考や判断コスト」を要してしまいます。

限られた人生において、何に思い悩み決断するかは大切なリソースです。

判断コストも含めた価格が、そのサービスの価値に見合っているのかどうかを見極める必要があります。

そういった意味では、少し品がない話ですが「金に物を言わせてシンプルに購入判断する」というのもまた、判断コストを節約するうえでの一つの選択肢と言えます。

判断コストを最小限に抑えつつ、自身の価値観に基づいた選択を心がけたいものです。

③風が吹けば桶屋が儲かるという結論

判断コストはお金があれば緩和できます。

お金がなくても誰かに頼ることでも緩和できます。

しかし、そうして自身の思考や判断をおろそかにしていると、行き着く先は民主主義の崩壊です。

思考を放棄し、目の前の「無料」に飛びつき続ける。

この小さな積み重ねが、やがて複雑な社会問題への無関心を生み、民主主義の根幹を揺るがす――。

これは私の考えすぎ(障害特性)かもしれません。

しかし、「なぜ無料なのか?」と問うことをやめた時、私たちは本当に「狙公に飼い慣らされた猿」になってしまう気がしてならないのです。

フードデリバリーの送料無料から民主主義の崩壊へ。

これを昔の人は「風が吹けば桶屋が儲かる」といいました。

話が飛躍しがちな私の障害特性です。

どうかご笑納いただければ幸いです。



しかし、可能性の一つとしては決してあり得ない話ではないとも思っております。

フードデリバリーの送料無料という小さなニュースですが、私たちの判断の仕方を考えるきっかけにはなるのではないでしょうか。

フードデリバリーの送料無料は、便利さを生む一方で、隠れたコストを伴います。

朝三暮四の教訓を活かし、価格と価値を冷静に見極めていただければ幸いです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました🐻

影響工作の観点で民主主義について考えた別の記事はこちら

t-kuma.net



参考

出前館公式HP:10,000店舗以上が対象の「お店価格で出前館」が3/1より全国展開。あわせて、“送料無料”を開始!

https://corporate.demae-can.co.jp/pr/news/20260227_omisekakaku.html



ロケットナウ公式HP

https://www.rocketnow.co.jp/