Tracers オールカントリー・ゴールドプラスという選択肢|特定口座でリスクを取るなら「ほったらかし投資」に最適?

【新NISA対象外】Tracersオールカントリー・ゴールドプラスを徹底比較|3種コストと選び方

1.導入:ついに登場!オルカン+ゴールドのレバレッジ投資信託!

アモーヴァ・アセットマネジメントから全世界株式+ゴールドのレバレッジ投資信託である「Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス」が販売開始されます。設定予定は2026年3月6日です。

新NISAの枠を使い切り、特定口座で次に何を積み立てるか迷っている」「オルカンの成長性は欲しいが、ゴールドで守りも固めたい」……そんな方に向けた、新ファンドの速報解説です。

※本シリーズはレバレッジ商品のため、新NISA(成長投資枠・つみたて投資枠)対象外です。特定口座での運用を前提にご検討ください。

Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス

画像はアモーヴァ・アセットマネジメント様公式HPより引用

これでゴールドプラスシリーズも、S&P500、NASDAQ100に続き、3種類目となりました。

この記事では、当商品の概要と3種の比較検討をして、もしも私が投資するならという観点で所感をまとめています。

※結論を先に述べると、Tracers オールカントリーゴールドプラスは「万人向けではないが、条件付きで有力な投資先となる可能性がある」と私は考えています。

この記事でわかること

・オールカントリーゴールドプラスの仕組み

・新NISA対象外となる理由

・S&P500版/NASDAQ100版とのコスト差

・逓減リスクは本当に抑えられるのか

・特定口座で買うならどれが現実的か

2.オールカントリーゴールドプラスとは|リスクを取る「ほったらかし投資」では最適かも?

Tracers オールカントリーゴールドプラス

画像はアモーヴァ・アセットマネジメント様公式HPより引用

①レバレッジ商品であること

この商品における「レバレッジ」は、投資家から集めた資金(純資産)を「担保」として活用し、その2倍相当の金額(200%)を運用する仕組みを指します。

一般的な「レバナス」などのレバレッジ型投信は、特定の指数を2倍にすることを目指しますが、この商品は「分散」のためにレバレッジを使っていることが特徴です。

※本商品はレバレッジ型投信のため、金融庁の制度上「つみたて投資枠・成長投資枠」の対象商品には含まれません。

そのため購入する場合は特定口座が前提となります。

②資産100%に対して全世界株100%+ゴールド100%=資産額の200%の投資

Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス

画像はアモーヴァ・アセットマネジメント様公式HPより引用

こちらのファンドは、世界株式と金に分散投資を行ないます。世界株式への投資では、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(税引後配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざし、金については金先物取引などを通じて投資を行ないます。

本来なら「株50%:金50%」に分けるところを、レバレッジを使うことで「株100%」の成長性を維持したまま、さらに「金100%」の守りの資産を上乗せしています。

③異なるアセットのレバレッジによるリスク抑制の可能性

株と金は異なる値動きをすることが多いため、片方が下がっても一方が支える「分散効果」を2倍の規模で享受することを目指しています。

一方で、歴史的な事件などが起きた場合など、大規模な資金移動が生じた場合は、株と金両方が下落する可能性もあり、大きな損害を被る可能性も否定できません。

3.ゴールドプラスシリーズ3種のコスト比較など一覧

項目 Tracers S&P500ゴールドプラス Tracers NASDAQ100ゴールドプラス Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス
設定日 2022年8月31日 2025年1月24日 2026年3月6日
投資対象(株式) S&P500指数 NASDAQ100指数 MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
信託報酬(税込) 年率 0.1991% 年率 0.2189% 年率 0.2519%
実質コスト(税込) 年率 0.254%
(第2期実績)
0.27%程度(推定)
(運用期間1年未満)
0.31%程度(推定)
(2026/3/6設定予定)

※スマートフォンの方は表を左右にスクロールしてご覧いただけます。

※NASDAQ100とオールカントリーの実質コストについては、シリーズの仕組みが類似しているため、S&P500版の実績(信託報酬差分+先物関連コストの傾向)を参考にした筆者の推計値です。実際の運用報告書公開まで変動する可能性があります。

【簡易まとめ】

・低コストかつ米国大企業の安心感:S&P500ゴールドプラス

・ハイテク株の躍進を期待:NASDAQ100ゴールドプラス

・全世界株を最適解と見る:オールカントリーゴールドプラス

ここで結論:私なら特定口座ではS&P500版を選びます

(理由はこのあと詳しく述べます)

4.私がこの3種から投資するなら?本音を語ります

私がもしもNISA口座枠を埋めきり、想定外の収入があった場合は、特定口座でどの金融商品へ投資するでしょう?

正直に申し上げると、現状ならばS&P500ゴールドプラスを選びます。単純にこれら3種でコスト最安ということもありますが、主な理由は下記のとおりです。

・新興国(特に地政学リスクの高い国)へのエクスポージャー(投資割合)を最小限にしたい私

→具体的には、中国や一部新興国への組入比率が高いオールカントリーに対して、米国中心のS&P500を好むスタンスです。

 そのため、先進国株ゴールドプラスなんて商品があれば、選択肢に入るかもしれません。

・米国最強の黒字企業500社という安心感

→S&P500の選定基準は、米国株式市場を代表する約500社の優良企業で構成され、主に「米国籍」「高時価総額(180億ドル以上等)」「高い流動性」「4四半期連続の黒字」の条件を満たす企業を指数委員会が選定しています。

ここで特に私が魅力を感じる点が、「4四半期連続の黒字」という点です。継続的に利益を上げ続ける企業に安心を覚える私がいます。

これはあくまで私のリスク許容度に基づく見解です。全世界分散を重視される方にはオールカントリー版が適している場合もあります。

・レバレッジ商品としては、いずれの商品も魅力的。ただしリスクの熟慮が必要

S&P500、NASDAQ100、オールカントリー。いずれも優良な投資先であることは間違いありません。

あとはどこに集中するか、好みや投資スタンスの違いになるかと思います。

いずれにせよ、株100%とゴールド100%のレバレッジ投資であることには変わりません。

リスクを把握したうえでの投資が求められます。

今まで、「レバレッジ投資は長期投資に不向き」という見解は投資界隈ではほとんど常識として捉えられていました。

大きなリスクは「逓減」と言われています。

レバレッジ型商品の「逓減(ていげん)」とは、相場が上下に変動を繰り返す(もみ合い相場)ことで、価格が元の水準より徐々に下がっていく現象です。

しかしゴールドプラスは「性質の異なる(相関性の低い)資産である株と金の組み合わせによるレバレッジ商品」です。

ポートフォリオ全体でのボラティリティ(価格の振れ幅)が抑えられ、結果として逓減の影響も緩和される傾向が期待されます。

長期的なもみ合い相場や、株と金が同時に下落する局面では、逓減や資産価値の減少を避けることはできません。

長期投資においては、この「実質2倍」のリスクを理解した上での保有が推奨されます。

5.よくある質問

Q.オルカン+ゴールドは暴落に強い?

A.株と金は値動きが異なるため分散効果は期待できますが、同時下落もあり得ます。

Q.レバレッジでも長期保有できる?

A.逓減リスクがあるため、通常のインデックスより注意が必要です。

Q.新NISAで買えないのはなぜ?

A.レバレッジ型投信は制度上対象外となるためです。

6.おわりに

Tracers オールカントリー・ゴールドプラスという選択肢|特定口座でリスクを取るなら「ほったらかし投資」に最適?アイキャッチ画像 ・「Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス」が2026年3月6日に設定予定

・3種類のゴールドプラスのうち、私が選ぶのはS&P500ゴールドプラスだが、いずれのゴールドプラスもメリットあり

・「レバレッジ商品による長期投資」を期待できる魅力があるが、レバレッジのリスクを熟慮したうえでの投資判断が求められます



ここまで読んでいただき、ありがとうございました🐻

※投資は自己責任です。本記事は参考情報であり、特定の投資手法や金融商品を推奨するものではありません。



S&P500ゴールドプラスについて考察した記事はこちら

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大和アセットマネジメントのFreeETF FANG+ゴールドとゴールドプラスシリーズを比較した記事はこちら

t-kuma.net

【参考リンク】

Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス - 特設ページ|アモーヴァ・アセットマネジメント(旧:日興アセット)