
"If you don't know where you are going, every road will get you nowhere."
ニクソン政権およびフォード政権で国務長官などを務めたアメリカの国際政治学者・外交官であるヘンリー・キッシンジャー氏の言葉です。
2023年11月29日に、100歳で亡くなりました。
キッシンジャー氏はこのフレーズを、米国の外交政策や国家安全保障に関する会議の場で、「明確な目標(戦略的ビジョン)の欠如」を批判する際に好んで用いました。
1. 外交・戦略会議での発言
具体的な記録:1970年10月17日の国家安全保障会議(NSC)において、ベトナム戦争や中東情勢を巡る議論の中で、「どこへ行くか分からなければ、どの道を通ってもそこへ着く(Any road will get you there)」という趣旨の発言をしたとされています。
2. 出典の源流:文学からの引用と改変
キッシンジャー氏が独創した言葉ではなく、ルイス・キャロルの児童文学『不思議の国のアリス』にあるチェシャ猫の台詞を、政治や戦略の文脈に合うように改変・引用したものです。
アリスの原作:
「どこへ行きたいか分からなければ、どっちの道へ行ったって同じことだ(If you don't know where you are going, any road will take you there)」。
キッシンジャー氏の表現:
彼はこれをさらに強調し、「目的がなければ、あらゆる道が『どこでもない場所(nowhere)』へ通じてしまう」といったニュアンスで、組織や国家が陥る「戦略の不在」を警告するために使用しました。
1970年代の米国の混迷した外交情勢の中で、キッシンジャー氏が「国家戦略には明確なゴール設定が不可欠である」と主張するために、古典文学の知恵を借りて発信したのが広まった経緯です。
3.私の所感
わたしもまた道に迷っています。
うつ病の緩和はある程度期待できそうです。
しかし発達障害の強い特性が引き起こす生きづらさについては、メンタルクリックに通いだしたここ数年でずいぶん緩和してきました。
しかしそれでもなお継続的な就労が困難と感じています。
ハイリスクの資産運用とブログの収益化、そしてできれば何かしらのカタチでの社会への参画(短期就労含む)を生存の柱として模索しています。
私が進む道は上記のとおりです。
心の安心を求める私の本心とはズレている、それでも無理して歩もうとしているのではないかと思いながらの道です。
しかし、「私は本当にどこに行こうとしているのかわかっているのでしょうか」、そんな想いがふと頭をよぎります。
キッシンジャー氏の言葉を解釈するなら、「たとえ適切な道を歩んでいたとしても、目的が定かでなければ決してたどり着けないことでしょう」。
避けたい行き先は明確です。
寒さと、飢えと、暗さと、そして至る孤独な死は避けたい想いが強いです。
しかしゴールを知らない私は永遠にさまよい続けるのかもしれません。それは何とも哀しい生き方です。
これと定めた道を私は歩んでいます。しかし私は「私のあり方」を捉えているのでしょうか?
まだまだ思索は続きます。しかし時は流れていきます。